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健診で血糖値・HbA1cが高めと言われたら|糖尿病予備群の段階でできること、須磨区のクリニックが解説
一般内科健診・各種検査
こんにちは。小野クリニックです。
健診の結果票で「HbA1c」という項目に印がついていて、気になっている方はいませんか。この数値は、その日1日だけの状態ではなく、過去約2か月の血糖の平均的な状態を映しています。
糖尿病は、初期には自覚症状がほとんどありません。だからこそ、「高め」の段階で数値の意味を知り、生活を見直すことが、いちばんの予防になります。HbA1cとは何か、糖尿病との境目はどこか、今日からできる見直しを整理します。

HbA1cって、どんな数値ですか?
HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)は、赤血球の中にあるヘモグロビンのうち、ブドウ糖と結びついたものがどれくらいの割合あるかを%で表した数値です。血糖値が高い状態が続くほど、この割合は高くなります。
HbA1cは、だいたい2か月くらいの血糖の状態を反映し、検査直前の食事で大きく変わることがありません。「普段の血糖の傾向」を知る指標として、健診や診療でよく使われています。
血糖値とHbA1cは、どう違うのですか?
血糖値は、採血したその瞬間の血液中のブドウ糖の量で、食事の前後で大きく変わります。
一方のHbA1cは過去約2か月の平均で、「最近の生活が血糖にどう出ているか」が表れます。両方をあわせて見ることで、「普段から高めなのか、その日だけだったのか」が判断しやすくなります。
「高め」は、どのくらいの値ですか?
数値の目安(どの段階にあたるか)
| 区分 | 目安 |
|---|---|
| 保健指導の対象(特定健診) | HbA1c 5.6%以上、または空腹時血糖100mg/dL以上 |
| 糖尿病の疑いが否定できない | HbA1c 6.0〜6.4%(75gOGTTによる詳しい検査が推奨) |
| 境界型(糖尿病予備群) | 空腹時血糖110〜125mg/dL、または75gOGTT 2時間値140〜199mg/dL |
| 糖尿病型 | HbA1c 6.5%以上、空腹時血糖126mg/dL以上、75gOGTT 2時間値200mg/dL以上など |
特定健診では、HbA1c 5.6%以上(または空腹時血糖100mg/dL以上)が、保健指導の対象を選ぶときの目安とされています。健診で言われる「高め」の多くは、このあたりからです。
医学的な判定では、HbA1c 6.5%以上、空腹時血糖126mg/dL以上、ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)の2時間値200mg/dL以上などが「糖尿病型」と判定される数値です。ただし、1回の検査で数値が出ただけで糖尿病と診断されるわけではなく、別の日の再検査などでも糖尿病型が確認されて、はじめて診断されます。
糖尿病型にも正常にも当てはまらないのが、「境界型(糖尿病予備群)」です。空腹時血糖110〜125mg/dL、または75gOGTTの2時間値140〜199mg/dLが目安です。HbA1c 6.0〜6.4%の方は「糖尿病の疑いが否定できない」グループとされ、75gOGTTによる詳しい検査が勧められています。
境界型のうちに、なぜ対策したほうがいいのですか?
境界型は、まだ糖尿病ではありません。ただ、放っておくと血糖は少しずつ上がっていき、やがて糖尿病の範囲に入っていく方が少なくありません。
血糖値が高い状態は、血管を傷つけ、動脈硬化を進めます。しかもこの動脈硬化は、糖尿病になる前の境界型の段階から進むと言われています。
逆に言えば、境界型は「生活習慣の見直しで、糖尿病への進行を遅らせたり、防いだりできる」分かれ道です。早い段階で向き合うほうが、体への負担はずっと小さく済みます。
生活習慣は、どこから見直せばいいですか?
まず食事です。食べる量(エネルギー)全体のとりすぎに気をつけ、野菜や大豆製品、海藻、きのこなどを意識して増やしましょう。意外と見落としがちなのが、砂糖の入った飲み物です。甘いジュースや加糖のコーヒーを習慣的にとりすぎる人は、糖尿病のリスクが高いことが知られています。
運動も大切です。日本糖尿病学会のガイドラインでは、中強度(ややきつい程度)の有酸素運動を週150分以上・週3回以上、スクワットなどの筋力トレーニング(レジスタンス運動)を週2〜3回組み合わせることが勧められています。いきなり150分を目指す必要はありません。食後に10分歩く、一駅分歩く、といった積み重ねから始めてください。
そのほか、お酒は控えめに、たばこを吸う方は禁煙を目指すことも大切です。太り気味の方は体重を少しずつ減らすことが助けになりますが、日本人には、やせていても糖尿病になりやすい方がいるため、「やせているから大丈夫」とは言い切れません。
どんな値なら、受診したほうがいいですか?
HbA1c 6.5%以上、または空腹時血糖126mg/dL以上は、特定健診でも「受診勧奨」とされる数値です。結果票にこの範囲の値があったら、先延ばしにせず、医療機関で検査を受けてください。
境界型にあたる値(たとえばHbA1c 6.0〜6.4%)の方も、75gOGTTで詳しく調べることが勧められています。空腹時の血糖が正常でも、食後の血糖だけが高い「隠れた糖尿病」が見つかることがあるためです。
また、数値にかかわらず、のどが渇く、水分をたくさんとる、尿の回数が増えた、食べているのに体重が減ってきた、といった症状がある場合は、早めに相談してください。これらは糖尿病の典型的な症状とされています。
なお、糖尿病と診断された場合の治療目標は個別に決まりますが、合併症予防のためHbA1c 7.0%未満が一つの目安とされています。
まとめ|「高め」は、糖尿病を遠ざけるチャンスです
健診で「血糖値・HbA1cが高め」と言われたら、まずは自分の値がどの段階にあるかを知ることから始めてください。境界型の段階で食事と運動を見直し、必要なときに受診につなげることが、糖尿病や合併症を遠ざける一番の予防になります。
神戸市須磨区の小野クリニックでは、健診結果や血糖についてのご相談を受けています。院内での血液検査でHbA1cも測定できますので、結果票をお持ちいただければ、数値の見方や次にすべきことを具体的にお話しできます。気になることがあれば、お電話(078-739-2552)でご相談ください。
🏥小野クリニック(循環器内科、消化器内科、外科、小児科)
📍 兵庫県神戸市須磨区須磨寺町2-7-5(3階)
🕒 平日 9:00–12:30/17:00–19:30(水・土は午前のみ)
📞 078-739-2552
執筆者情報

院長
小野 正大 院長
- 日本内科学会 認定医・総合内科専門医
- 日本消化器内視鏡学会 専門医
- 日本消化器病学会 専門医
- 日本循環器学会 専門医
- 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
兵庫県神戸市須磨区の小野クリニック院長を務める。消化器内視鏡を専門とし、胃カメラ・大腸カメラ検査を中心に、地域の皆様の健康を支えている。内視鏡検査に対する不安や疑問に丁寧に向き合い、安心して受けられる検査体制づくりを大切にしている。
