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お子さんの急な嘔吐下痢:家庭での水分補給と受診の目安「神戸市須磨区 小野クリニック」

お子さんが突然「吐いた」「下痢が止まらない」となると、とても心配になります。
多くは数日で落ち着くことが多い一方、一番こわいのは脱水です。まずは落ち着いて、水分がとれているかを軸に見ていきましょう。

子どもの急な嘔吐・下痢は、感染性胃腸炎(ウイルスなど)が背景にあることがよくあります。
例としてノロウイルスでは、主症状は吐き気・嘔吐・下痢・腹痛で、発熱は軽いことが多く、通常は1〜2日程度で軽快するとされています。 
(※原因はウイルスに限らずさまざまなので、症状が強い時は受診で確認します)

順番はどちらが先でもありえます。大切なのは、原因の当てものより先に
「水分がとれているか」「尿が出ているか」「ぐったりしていないか」を確認することです。
保育所向けの一次資料でも、下痢や嘔吐の場面で脱水サイン(口が乾く、尿が出ない等)への注意が示されています。 

乳幼児は体が小さく、嘔吐・下痢で失う水分の影響を受けやすいです。
「少し飲んでは吐く」「尿が半日出ない」などは、早めに小野クリニックに受診をおすすめします。

嘔吐がある時ほど、“一気に飲ませない”がコツです。
嘔吐がある場合の経口補水として、「5mLを5分ごと」のように少量頻回で進める方法がおすすめです。

下痢では体の水分が失われるため、「経口補水液等を少量ずつ頻回に」が基本です。

目安の考え方(ざっくり)
• 体重に応じて、3〜4時間かけて50〜100mL×体重(kg) の経口補水液を投与する方法が示されています。
• 例:体重10kg → 500〜1000mLを3〜4時間で(飲める範囲で)

※「飲むたびに吐く」「ぐったり」などがある場合は、無理に続けず受診をおすすめします。

吐いている最中は、食事よりまず水分です。
ただし、脱水が補正できて落ち着いてきたら、年齢に応じたミルクや食事を開始することが妥当と整理されています。

「消化の良い食事を少なめに」「脂っこいもの・糖分が多いもの等は控える」などが示されています。
例):おかゆ、にゅうめん等

• 水分がとれない
• 唇や舌が乾いている
• 尿が半日以上出ない/尿が少なく色が濃い
• 元気がなく、ぐったりしている

• 血液やコーヒーかすのようなものを吐いた
• 血液・粘液・黒っぽい便
• 胆汁性(緑色)の嘔吐:胃腸炎以外の原因も考えるべきサインとして挙げられています。

子どもの急病時に相談できる #8000(子ども医療電話相談) があります。
詳しくはこちらから

登園を控えるのが望ましい例として
• 24時間以内に複数回の水様便がある
• 食事や水分をとる刺激で下痢をする
• 下痢と同時に体温がいつもより高い
• 朝に排尿がない/元気がなくぐったり
などが挙げられています。

感染性胃腸炎が疑われる時は、家庭内での広がりを減らす工夫が重要です。

手洗い
ノロ対策として石けんと流水での手洗いが最も有効で、トイレ後・おむつ交換後・汚物処理後などで徹底するのがいいです。

嘔吐物・便の処理
• 汚物処理は、手袋・マスク・エプロン等を使用し、飛び散らないよう静かに拭き取ること、
拭き取り後に次亜塩素酸ナトリウム等で拭き取り→水拭き、換気などがおすすめされています。

洗濯(服・リネン)
汚れが付いたリネンは85℃で1分以上の熱水洗濯が適すること、難しい場合は塩素系漂白剤等の活用が有用です。

周囲の流行状況、経過、飲めた量、尿、発熱などを総合して判断します。
ノロウイルスは臨床症状だけでは特定できないため、状況から総合判断することが多いです。

治療の基本

ノロに特効薬(抗ウイルス薬)はなく、基本は対症療法で、特に乳幼児は脱水に注意し、重い脱水では点滴が必要になることがあります。 
また、厚労省Q&Aでは下痢止めは回復を遅らせることがあるため望ましくないとも示されています。