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健康診断で「肝機能異常」と言われたら?原因別の対策と治療
一般内科健診・各種検査消化器内科
健康診断の結果が返ってくる時期、診察室でよくご相談いただくのが「肝機能の数値が高かった(AST, ALT, γ-GTPなど)」というお悩みです。
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、かなりダメージが進まないと自覚症状が出ません。だからこそ、健診で見つかった「異常」は、体が発している重要なサインです。
今日は、肝機能異常の主な原因と、それぞれの治療法について分かりやすく解説します。

肝機能が悪くなる4つの主な原因
「肝臓が悪い」といっても、その原因は人それぞれです。治療法も原因によって全く異なります。大きく分けて、以下の4つのタイプがあります。
- お酒の飲み過ぎ(アルコール性肝障害)
- 食べ過ぎ・運動不足(脂肪肝)
- ウイルス(B型・C型肝炎)
- 薬やサプリメント(薬剤性肝障害)
それぞれの原因・治療について解説していきます。
1. お酒の飲み過ぎ(アルコール性肝障害)
長期間、多量のお酒を飲み続けることで、肝細胞が破壊されてしまう状態です。
- 治療の基本:最も重要な治療は「禁酒(断酒)」です。軽症であれば、お酒をやめるだけで数値は劇的に改善します。「付き合いがあるからゼロは無理」という方もいらっしゃいますが、まずは「週に2日以上の休肝日」を設け、総量を減らす「節酒」から指導することもあります。
- ポイント:ご自身だけでお酒を控えるのが難しい場合は、専門外来への紹介や、精神面でのサポートが必要な場合もあります。まずはご相談ください。

2. 食べ過ぎ・肥満(非アルコール性脂肪性肝疾患)
お酒をあまり飲まないのに、肝臓に中性脂肪が溜まってしまう状態です。
近年、最も増えている原因の一つで、「メタボリックシンドローム」と密接に関係しています。放置すると肝硬変や肝がんへ進行することもあるため、軽視はできません。
- 治療の基本:「食事療法」と「運動療法」による減量が第一です。特効薬をいきなり使うのではなく、生活習慣の改善が治療の中心となります。
- 具体的な目標:ガイドラインでは、現在の体重の7%を減らすことが、肝臓の脂肪を減らすのに有効とされています。(例:体重70kgの方なら、約5kgの減量が目標です)

3. ウイルス(B型・C型肝炎)
肝炎ウイルスに感染することで炎症が起きる病気です。
「昔の病気」と思われがちですが、現在もキャリア(ウイルス保持者)の方がいらっしゃいます。
- 治療の基本:現在は「飲み薬(抗ウイルス薬)」による治療が飛躍的に進歩しています。
- C型肝炎: 飲み薬だけでウイルスを体内から排除(完治)できる時代になりました。副作用も少なくなっています。
- B型肝炎: ウイルスの活動を抑える飲み薬で、肝硬変への進行を防ぐコントロールが可能です。
- ポイント:一度も検査を受けたことがない方は、一生に一度は肝炎ウイルス検査を受けることを強くお勧めします。
4. 薬やサプリメント(薬剤性肝障害)
病院で処方された薬だけでなく、市販の痛み止め、漢方薬、あるいは「健康に良い」と思って飲んでいるサプリメントや健康食品が原因で肝機能障害が起きることがあります。
- 治療の基本:原因と思われる薬やサプリメントの使用を中止することです。中止するだけで速やかに回復することが多いですが、自己判断で処方薬を止めるのは危険な場合もあるため、必ず医師に「何を飲んでいるか(お薬手帳やサプリの実物)」を見せて相談してください。
放置せずに、一度ご相談ください
肝機能の数値(AST, ALT, γ-GTP)が高いと言われたとき、
「お酒を控えればいいや」
「また来年の健診まで様子を見よう」
と自己判断してしまうのが一番のリスクです。
原因がウイルスであればお酒を控えても治りませんし、脂肪肝であれば食事の見直しが必要です。
小野クリニックでは、血液検査や超音波検査(エコー)を用いて、「なぜ肝臓の数値が悪いのか」を突き止め、患者様一人ひとりのライフスタイルに合った治療方針をご提案します。
健診結果の用紙をお持ちの上、お気軽にご来院ください。
🏥小野クリニック(循環器内科、消化器内科、外科、小児科)
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