ブログ
「子供の喘息」と「大人の喘息」は何が違う?治るの?
一般内科小児科
「風邪をひいた後、咳だけが長引いている」 「夜や明け方になると、ゼーゼー、ヒューヒューと息が苦しい」
そんな症状はありませんか?それはもしかすると「気管支喘息」かもしれません。
喘息というと「子供の病気」というイメージをお持ちの方も多いですが、実は大人になってから突然発症する方も非常に多い病気です。
今回は、意外と知られていない「子供と大人の喘息の違い」と、最新の治療についてお話しします。
子供と大人、何が違うの?
同じ「喘息」という名前でも、子供(小児喘息)と大人(成人喘息)では、原因や経過に少し違いがあります。
1. 子供の喘息(小児喘息)
- 主な原因:小児喘息の約90%は、ダニやハウスダスト、ペットの毛などが原因の「アレルギー性」と言われています。
- 特徴: 風邪をひいた時や、運動をした時などに発作が出やすいです。
- 将来の見通し: 適切な治療を続ければ、肺や気管支が成長する思春期頃までに、約6〜7割の方は症状が出なくなる(寛解する)と言われています。
2. 大人の喘息(成人喘息)
- 主な原因:大人の場合、アレルギーが原因のケースは半数程度です。 残りの半数は、タバコの煙、ストレス、天候の変化、風邪、肥満、薬の副作用など、様々な要因が複雑に絡み合って発症します。「今までアレルギーなんてなかったのに」という方が、40代〜60代で急に発症することも珍しくありません。
- 将来の見通し: 子供と違い、自然に治ることは少ない慢性的な病気です。しかし、高血圧や糖尿病と同じように、毎日薬を続けることで、健康な人と変わらない生活を送ることが十分に可能です。
喘息の正体は「空気の通り道の炎症」
子供にも大人にも共通しているのは、気管支(空気の通り道)が慢性的な「炎症」を起こしているということです。イメージとしては、気管支の内側の皮膚が常に荒れて、腫れぼったくなっている状態です。そのため、少しの刺激(冷たい空気やホコリ)が入ってきただけで、気管支がキュッと縮こまり、息苦しくなってしまうのです。
治療の主役は「吸入ステロイド薬」
昔は「発作が起きたら薬を使う」のが一般的でしたが、現在は治療の考え方が大きく変わっています。
現在は、「発作が起きないように、炎症を静める治療を毎日続ける」ことが基本です。
1. 毎日使う薬(コントローラー)
- これが治療の主役です。主に「吸入ステロイド薬」を使います。
- 気管支の炎症(腫れ)を治し、過敏さを取り除きます。
- 「ステロイド」と聞くと副作用を心配される方がいますが、吸入薬は飲み薬と違って気管支に直接作用するため、全身への副作用は極めて少なく、子供や妊婦さんでも安全に使用できます。
- 重要: 調子が良いからといって自己判断でやめると、炎症が再燃してしまうため、医師の指示通りに続けることが大切です。

2. 発作の時だけ使う薬(リリーバー)
- 苦しい時に気管支を広げる薬です。
- これはあくまで「一時的な火消し」であり、根本的な炎症は治せません。この薬を使う回数が多いということは、治療がうまくいっていないサインです。

日常生活で気をつけてほしいこと
薬による治療と合わせて、環境を整えることも大切です。
- タバコは厳禁 ご本人の喫煙はもちろん、受動喫煙も喘息を劇的に悪化させます。ご家族の協力も不可欠です。
- 部屋をこまめに掃除する ダニやホコリを減らすことは、特に小児喘息で重要です。
- 風邪を予防する 風邪などのウイルス感染は、大きな発作のきっかけになります。手洗い・うがいを徹底しましょう。
「咳が長引くな」と思ったら
「ゼーゼーしていないから喘息じゃない」と思っていても、咳だけが続く「咳喘息(せきぜんそく)」というタイプも増えています。放置すると本格的な喘息に移行することがあります。
- 2週間以上咳が続く
- 夜中や明け方に咳き込む
- 会話や電話をしていると咳が出る
このような症状があれば、市販の咳止めで様子を見続けず、早めに小野クリニックにご相談ください。 聴診や画像検査などを行い、適切な診断と治療をご提案します。
🏥小野クリニック(循環器内科、消化器内科、外科、小児科)
📍 兵庫県神戸市須磨区須磨寺町2-7-5(3階)
🕒 平日 9:00–12:30/17:00–19:30(水・土は午前のみ)
📞 078-739-2552
