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ピロリ菌ってなに?検査と除菌治療の流れを解説|神戸市須磨区の小野クリニック

「胃がんの原因の多くはピロリ菌感染によるもの」と聞いたことはありませんか?
ピロリ菌(Helicobacter pylori)は、胃の粘膜に感染する細菌で、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃がんの発症リスクに深く関与しています。

日本は世界的にみてもピロリ菌感染率が高く、特に中高年以上の世代で感染が多いことが知られています。そのため、ピロリ菌の有無を確認する検査や、感染が判明した際の除菌治療は、胃の健康を守るために非常に重要です。

ヘリコバクター・ピロリ(Helicobactor pylori)

ピロリ菌(Helicobacter pylori)は、強酸性の胃の中にすみつく特殊な細菌です。感染は主に 幼少期の家族内感染(食べ物の口移し、水など) によって起こり、大人になってからの新規感染はまれとされています。

感染すると慢性的に胃粘膜の炎症を引き起こし、

  • 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
  • 萎縮性胃炎
  • 胃MALTリンパ腫
  • 胃がん

といった病気のリスクを高めます。実際、日本における胃がんの約75%はピロリ菌感染と関係していると報告されています。

胃癌の画像(図1:早期胃癌, 図2:進行胃癌)

当院では、症状や検査の目的に応じて以下の方法でピロリ菌の有無を調べます。

2-1. 迅速ウレアーゼ試験(内視鏡検査時)

胃カメラで胃の粘膜を少量採取し、ピロリ菌が作り出す「ウレアーゼ酵素」の働きを利用して判定します。短時間で結果が得られるのが特徴です。

胃の粘膜を採取する際の鉗子
痛みはまったくありません

2-2. 血清抗体検査

血液を採取し、ピロリ菌に対する抗体の有無を確認します。過去に感染していた場合も陽性になるため、除菌判定には不向きですが、感染歴の有無を調べる際に有効です。

2-3. 尿素呼気試験

特殊な尿素を服用し、呼気中の二酸化炭素を測定することで感染の有無を調べます。精度が高く、除菌後の判定にも用いられる標準的な検査です。

👉 当院ではこの3つの方法を中心に、患者さんの状態に合わせた検査を行っています。

感染が確認された場合、保険診療で除菌治療を行います。

3-1. 一次除菌(初回治療)

  • 胃酸を抑える薬(PPIまたはP-CAB)
  • アモキシシリン(抗生物質)
  • クラリスロマイシン(抗生物質)

この3種類を1日2回、7日間内服します。

3-2. 二次除菌(再治療)

一次除菌がうまくいかなかった場合、クラリスロマイシンを メトロニダゾール に変更して再治療を行います。

3-3. 除菌判定

治療終了から4週間以上経過後に尿素呼気試験などで判定します。

  • 一次除菌の成功率は70〜80%前後。
  • 二次除菌まで含めると90%以上の方が成功します。
  • 除菌に成功すると胃潰瘍や十二指腸潰瘍の再発はほぼ防げ、胃がんリスクも下げられます。
  • ただし、除菌しても「胃がんリスクがゼロ」になるわけではなく、萎縮性胃炎や腸上皮化生がある場合は、定期的な胃カメラによる経過観察が必要です。

当院では、胃カメラ検査とあわせてピロリ菌検査・除菌治療を行っております。
胃カメラは 鎮静剤(ドルミカム+ソセゴン)を使用し、眠っている間に楽に受けられる検査 に対応しておりますので、「胃カメラが不安」という方にも安心して受けていただけます。

  • 胃もたれ・胃痛がある
  • ご家族に胃がんの方がいる
  • ピロリ菌が心配

このような方は、お気軽に当院へご相談ください。

富士フイルム社製の内視鏡
  • ピロリ菌は胃の病気や胃がんの大きな原因。
  • 当院では 迅速ウレアーゼ試験・血清抗体検査・尿素呼気試験 に対応。
  • 除菌治療は7日間の服薬で、9割以上の方が成功。
  • 除菌成功後も、胃がん予防のために定期的な内視鏡検査が大切。